【お隣オフィス導入事例】THREEが本社と物流拠点をひとつの空間に。”贈り物”を生み出す現場の常時接続「離れていても、商品の表情まで伝わる」

株式会社THREEお隣オフィス導入事例

導入企業: 株式会社THREE
業種: ファッション雑貨・コスメ製造/企画・販売
所在地: 京都市下京区善長寺町
導入拠点: 京都本社/滋賀物流センター/滋賀物流倉庫/新拠点
代表者: 代表取締役 伊地知 友博
Webサイト: https://three-c.jp/

株式会社THREEロゴ

株式会社THREE | 「日常に彩りを、LIFEに贈り物を」を掲げる京都発のファッション雑貨メーカー

THREEは、京都・烏丸を拠点にファッション雑貨やビューティグッズの企画・製造・販売を一貫して手掛ける製造販売会社です。コーポレートサイトに掲げられているのは「Color Your Life ─ 日常に彩りを、LIFEに贈り物を」というメッセージ。10代から40代の女性を中心に、自分用にも贈り物用にも選びやすいアイテムを生み出してきました。

代表的なラインナップは、洗顔やメイク中の時間を癒しに変える耳付きデザインの洗顔ヘアバンド、洗面台のびしょびしょ問題を解決する吸水リストバンド、ジェル風質感のネイルチップなど、生活シーンに寄り添う品揃え。中でも100種類以上のバリエーションを誇る「CRAZY CLIP(クレイジークリップ)」は、遊び心とプレゼント性を兼ね備えた看板商品のひとつです。販路は雑貨店・ギフトショップ・量販店から、アミューズメント施設のクレーンゲーム景品まで多岐にわたります。

同社の強みは、商品企画とマーケティングデータを掛け合わせ、店舗ごとに「売れる商品」と「売り方」をセットで提案する製販一体型のものづくり。京都本社が企画・営業・マーケティングを担い、滋賀県内の物流拠点が検品・梱包・出荷を担う、機能分担型の組織になっています。商品の世界観を磨く側と、現物として全国の店頭に送り出す側。役割は違っても、生み出すのは同じ「贈り物」です。

THREEが抱えていた課題

京都の企画と滋賀の物流を行き来する「電話とメールだけの距離」が、商品の表情を曇らせていた

THREEの商品は、ヘアバンドのキャラクター造形、CRAZY CLIPの色と形のディテール、ネイルチップの質感など、ミリ単位・トーン単位の違いが「かわいい」と「物足りない」を分ける世界です。京都本社で描かれたイメージは、製造を経て滋賀の物流拠点に納品され、検品で一点ずつ仕上がりを確認したうえで店舗に発送されます。本社と物流が「同じ商品の表情」を見ているかどうかが、出荷品質を左右する仕事です。

ところが、京都と滋賀は新名神高速道路を使っても片道40分から1時間。本社の企画担当が「今日のロットの色味、気になる」と思っても、毎回車を走らせるわけにはいきません。代わりに使われていたのは電話と、撮影した写真をメールで送るやり取り。電話だけではニュアンスが相手の解釈頼りになり、写真も光の角度や撮影機器で実物と違って見えることがあります。ギフト商品の場合、贈られた相手が箱を開けた瞬間の表情こそが価値。届け先で違和感が出るくらいなら、出荷前に止めるべきです。

物流拠点の側にも悩みがありました。検品中に「これは不良か、ロットのばらつきの範囲内か」と判断に迷ったとき、本社に電話を入れても相手は現物を見ていません。説明する言葉で再現するしかなく、「いったん止めて折り返しを待つ」時間が積み上がっていきます。出荷スケジュールがタイトな日には、この待ち時間がそのまま納期リスクに転じることもありました。「贈り物」をつくる会社が、自社の現場では企画と物流の間にもうひとつ距離を抱えていたのです。

「滋賀県の工場と事務所をシームレスに接続したい。電話やメールでは伝わりきらない部分があって、現場で困った場面が積み重なっていました」

お隣オフィスがTHREEの課題をどのように解決したか

「工場で簡単に使える」「コードが邪魔にならない」を満たした常時接続が、本社と物流の境界を溶かした

商談を重ねる中で見えてきたのは、「会議のたびにつなぐ」のではなく「いつもつながっている」状態が必要だということ。撮影や検品の最中に、隣の席にいる感覚で声をかけ合えること。そして、その仕組みが物流現場の動線を邪魔しないこと。これらが選定の核になりました。

採用されたのは、株式会社RTCテックソリューションズ(以下、当社)の拠点間常時接続システム「お隣オフィス」です。会議の都度ボタンを押す一般的なWEB会議システムとは異なり、お隣オフィスは映像と音声を相互に流しっぱなしにし、隣の部屋を覗き込むように相手側の様子が常に見える状態をつくります。発話タイミングで自動的に音声が伝わり、相手側は操作不要で受け取れる「自動着信」が標準で備わっています。

導入の決め手 ─ 3つのポイント

threeのお隣オフィス導入の決め手

THREEがお隣オフィスの導入を決めるまでに確かめたポイントは、次の3つに整理されます。

1. 現場で扱えるか ─ 物流スタッフが操作に迷わない「自動着信」

  • デモで検品台の脇に置いて操作してもらったところ、物流スタッフから「電源を入れたあと、特に何もしていないのに本社側と話せた」という声が返ってきた
  • 出荷で手がふさがっている検品担当が、画面に駆け寄る必要がない仕組み
  • 自動着信が標準搭載されているため、「誰が出るか」と身構えなくてもよい安心感がある

工場の人でも簡単に使える、というのが大きかったです。自動着信もあるので、誰が出るかと身構えなくてもよくて、安心して導入できました

2. 動線を邪魔しないか ─ カメラ・マイク一体型でコードが床を這わない

  • 物流現場ではコードが床を這うと、躓きや断線の原因になる
  • 本社・新拠点向けに採用された会議カメラ「Logitech MeetUp」は、120度の超広角・4Kセンサー・ビームフォーミングマイクをひとつの筐体に統合した一体型モデル
  • マイクの追加配線が不要で、棚の上に置くだけでテーブル全体を映しながら音声をクリアに拾える

マイクスピーカーカメラの一体型は、マイクのコードが出ないので邪魔にならない。検品の動線を変えなくて済むのは助かりました

3. 補助金スケジュールに合うか ─ 段階導入と構成見直しの柔軟性

  • 当社の担当営業は補助金交付決定スケジュールに合わせて納品時期を調整
  • 当初想定していたサーバラックを「現場に合わせて不要」と判断し、構成を組み直して見積を出し直すなど柔軟に対応
  • 本社2拠点 → 物流2拠点 → 新拠点と、補助金の交付年度に合わせて段階的に拡張できる設計
注目

補助金を活用するという選択肢

拠点間常時接続システム「お隣オフィス」は、中小企業向けのITツール導入を支援する補助金制度の対象となるケースがあります。初期負担を抑えつつ、計画的に拠点ネットワークを整備したい企業様向けに、補助金を活用した導入の一般的な進め方をご紹介します。

補助金活用の一般的な流れ

STEP 01

制度選定・申請準備

自社の事業規模・業種・導入時期に合った補助金制度を選定し、申請書類を準備します。書類の中には、機器のお見積書や仕様書、導入計画書などが必要となる場合があります。

STEP 02

申請・交付決定

補助金事務局へ申請し、審査を経て交付決定通知を受領します。多くの制度では、交付決定後に発注・契約を行うことが条件となるため、納品スケジュールの設計が重要になります。

STEP 03

導入・実績報告

交付決定後に機器を発注・導入し、運用を開始します。納品・運用開始後に実績報告書を事務局へ提出することで、補助金が交付されます。

補助金を活用してお隣オフィス/LoopGateを導入するメリット

  • 初期投資の負担を分散できる ─ 補助金制度を活用することで自己負担額を抑えられ、年度予算に組み込みやすくなります
  • 段階導入と相性が良い ─ まず数拠点を導入して運用ノウハウを育て、次年度以降に新拠点を追加するなど、補助金の交付年度に合わせて発注タイミングを設計できます
  • 事業フェーズに合わせて投資できる ─ 新拠点オープン、人員拡張、店舗展開などビジネス側のイベントに合わせて拠点ネットワークを成長させる設計が可能です

役割分担 ─ 補助金活用にあたって

補助金の申請手続きはお客様にて行っていただきます。当社は製品提供者として、申請時に必要な機器情報のご提供で並走いたします。

お客様で行っていただくこと

補助金制度の選定/申請手続き・書類提出/事務局とのやり取り/交付決定後の手続き/実績報告 など

当社からご提供できるもの

お見積書/機器構成書/製品仕様書/納品スケジュール案 など、申請にあたってお客様が必要とされる情報のご提供

※ ご活用いただける補助金制度・補助率・申請条件は、申請年度や事業者の規模・業種により異なります。導入を検討される際は、対象となる補助金制度の公式案内、または各都道府県の支援機関・専門家にご確認のうえお進めください。本コンテンツは補助金制度の活用方法を保証するものではなく、参考情報としてのご紹介です。

お隣オフィスがTHREEにもたらした変化

three様お隣オフィス導入イメージ

検品台と企画机が同じ部屋にあるように感じられる ─ 「商品の表情」が会話の中心に戻ってきた

導入後、もっとも分かりやすく変わったのは、本社と物流の間で交わされる会話の中身です。

これまで「届いたロットの色味、確認お願いします」とメールを送り、相手が手すきになるのを待っていた本社の企画担当は、いまは画面越しに「ちょっとこの一個、カメラに寄せて見せてもらえますか」と声をかけるだけで済みます。物流側もカメラの前に商品を差し出せば、本社のデスクから現物の質感と色味が確認できる状態に。撮影機器の差や光源の違いに左右されない、リアルタイムの一次情報が企画担当の手元に届くようになりました。

検品担当からの「これ、不良ですか、ロット内のばらつきですか」という相談も、待ち時間がほとんどなくなりました。商品を画面の前に置けば、本社からはその場で「OK、出荷して大丈夫です」「いったん止めて再検します」と判断が下せます。シーズン新商品の立ち上げも、本社の企画担当が滋賀まで赴かずに初日の立ち会いを画面越しに行え、必要なら2日目以降も「ちょっと様子だけ」と気軽に確認できます。検品スタッフ側からも「企画意図が分かったうえで検品できるから、迷いが減った」という反応が返ってきました。

雑談の量が増えたのも、思わぬ副産物でした。本社で新しいデザインの試作が並んだときには「これ、どう思います?」と物流に画面を向けるだけで意見が聞けます。毎日商品を一点ずつ手に取って店頭へ送り出す物流スタッフは、店頭に並んだときの見え方を直感的に分かっています。「箱から出したときに、このリボンの折り目が気になりそうです」といった現場目線の指摘が、企画段階で拾えるようになったことは、商品の完成度を一段引き上げる動きにつながっています。

「離れていても、商品の表情まで伝わるようになったのが大きいです。電話だと『なんとなく違う』までしか言えなかった部分が、画面の前で『ここの色がもう少し』『この子の耳の角度が』とお互い指せるようになりました」

雰囲気の変化も組織には効いています。本社の朝礼で物流拠点の様子が映っていれば、出社直後の「おはようございます」が拠点をまたいで自然に交わされます。同じ会社の人間が、別の場所で同じ商品に関わっているという当たり前の事実が、当たり前に体感できる環境ができあがりました。

今後の展望

撮影・検品・出荷を一気通貫で見渡す「マーケティング起点」のオペレーションへ

THREEの強みは、商品開発の段階からマーケティングデータを取り込み、「売れる商品」と「売り方」をセットで提案することにあります。常時接続の環境は、この強みをさらに加速させる土台になり得ます。シーズンのプロモーション撮影を本社で行う際、滋賀拠点の在庫商品を画面越しに参照してアングルを決める。量販店向け什器の組み上がりを、本社の営業担当が画面で確認してから提案資料を仕上げる。物理的な往復をせずに、企画・現場・販促が同じ画面の前で意思決定する流れが、現実的に組み立てられるようになりました。

THREEが扱う「ファッション雑貨」「ビューティグッズ」「贈り物」というカテゴリは、商品の表情そのものが価値です。だからこそ、それを生み出す現場のコミュニケーションにも、表情を運ぶ仕組みが必要でした。京都本社の企画机と、滋賀物流の検品台が、同じ部屋の中にあるかのように扱える日々の延長線上で、同社の次のヒット商品と次の贈り物のシーンが、いままさに準備されています。