
導入企業: 株式会社ヨシムタ
業種: 不動産業(不動産販売・不動産賃貸)
本社所在地: 神奈川県足柄上郡開成町中之名75-3
導入拠点: 2拠点(御殿場営業所、福岡支店)
代表者: 代表取締役 吉牟田 正弘
Webサイト: https://yoshimuta.co.jp/

株式会社ヨシムタ | 不動産賃貸業を東西2拠点で営む会社
株式会社ヨシムタは、平成30年5月に設立された不動産会社です。代表取締役は吉牟田 正弘 氏。本社を神奈川県足柄上郡開成町に置き、実質的な営業機能を担う御殿場営業所が静岡県御殿場市東田中、西日本側の拠点として福岡県北九州市小倉北区に福岡支店を構えています。
事業内容は、不動産販売・不動産賃貸。神奈川県知事免許のもと、駐車場用地から賃貸物件までを取り扱っています。Webサイトには「不動産事業を通じ地域社会への貢献と子ども達の未来の為に地球環境にできることを考えていきます」という一文が掲げられており、地域に根ざした事業姿勢が打ち出されています。御殿場営業所が入る「ヨシムタビル2階」には、関連会社の株式会社ビューコンも同居しています。
設立から数年の若い会社が、御殿場と北九州という遠隔2拠点を恒常的に運営するためには、対面と出張だけに頼った働き方では限界があります。同社は早い段階で、映像と音声を常時つないでおく仕組みを業務の土台に組み込みました。
ヨシムタが抱えていた課題
御殿場と福岡、800km離れた2拠点を「同じ会社」として動かす難しさ
福岡支店の開設は2021年1月です。九州に新しい拠点を持つことは、御殿場本社にとって大きな前進であると同時に、「東西の温度差をどう埋めるか」という運営課題を生みました。
電話とメール、出張ベースの対面会議。一般的な遠隔拠点運営は、おおよそこのパターンに収束しますが、それでは見えないものが多すぎます。福岡支店に誰が出社しているのか、御殿場で進んでいる案件の温度感が福岡側に伝わっているか、来客時に福岡の担当者をどう商談に同席させるのか。出張なしには解けないこうした「気配を共有する」種類の課題が、設立から日が浅い同社にとっては避けて通れないものでした。
汎用WEB会議サービスでは、毎回ミーティングをセットして接続する運用になります。これは「会議を増やす」だけにとどまり、隣の席にいれば自然にできる声かけや雑談、朝の挨拶までは届きません。同社が求めていたのは、会議の時間を増やすことではなく、 日常の時間そのものを共有すること でした。
加えて、九州エリアからの紹介案件や、御殿場に来社された顧客への対応で、東西2拠点をまたいだ即時連携が必要になる場面も増えていました。
お隣オフィスがヨシムタの課題をどのように解決したか
つなぎっぱなしの映像と音声が、東西2拠点の日常を「同じ空間」に変えた
選定の理由は、「会議ではなく日常」を成立させるお隣オフィスの設計思想にあります。お隣オフィスは、本社・支店・工場など離れた拠点をオンラインで一体化することに用途を絞った拠点間常時接続専用のシステムです。汎用WEB会議サービスのように招集や接続操作を必要とせず、モニターと本体を設置すれば、リモコンのワンタッチで2拠点間の常時接続空間が立ち上がります。
機器構成と運用負荷の軽さも、同社が選定を進めた理由のひとつです。御殿場・福岡の両拠点は、いずれも一般的な光回線環境。閉域網や専用線を敷くことなく、既存のインターネット回線をそのまま活用する形で導入が進みました。複雑な工事も、専任の情報システム担当者も必要としない構成は、不動産業を本業とする同社にとって、運用継続のハードルを下げる選択になりました。
お隣オフィスがヨシムタにもたらした変化

ラジオ体操、来客対応、5年連続稼働──小さな積み重ねが「同じ会社」の文化になった
導入から5年。同社は、最初の常時接続の運用を一度も止めずに継続しています。
最も象徴的な運用は、毎朝のラジオ体操中継です。同社では、朝礼の前にラジオ体操を中継しながら、御殿場と福岡で一斉に体を動かす習慣が定着しています。スピーカーは音声アシスタント(Amazon Alexa)と組み合わせて大音量で再生し、画面の向こうの拠点と同じ音楽、同じリズムで朝を始める。終われば画面越しに「おはようございます」と挨拶を交わし、そのまま朝礼に入っていきます。社員にとっては毎日のささやかな習慣ですが、組織としては、距離の離れた2拠点を「同じ朝を迎えるひとつの会社」として運営する基盤になっています。
近年、経済産業省が運営する「健康経営優良法人認定制度」では、ラジオ体操をはじめとする朝の運動習慣が、従業員の健康保持・増進に取り組む施策のひとつとして広く位置づけられています。同社の場合、本社・支店という距離を超えて、同じ時間に同じ運動を行う仕組みを、お隣オフィスの常時接続インフラの上に自然に組み込みました。多拠点を展開する企業にとっては、健康経営の施策を全拠点に均質に届ける手段としても、この運用は参考になります。
来客対応の現場でも変化が起きています。御殿場営業所にお客様が来社された際、福岡支店の担当者が画面越しに商談へ参加することが珍しくなくなりました。来客対応をしている御殿場側の社員が、専門知識を持つ福岡側の社員を呼びたいときも、電話会議を新たにセットする必要はありません。常時接続されている画面に向かって声をかければ、そのまま3者の対話が始まります。不動産賃貸業の商談は、案件ごとに地域特性や顧客のバックグラウンドが異なります。御殿場の応接室にいる顧客に対して、福岡の担当者がその場で補足を入れる連携が、特別な段取りなしに行えるようになりました。
そして、5年間「つなぎっぱなし」で機器が稼働し続けた事実そのものが、運用上の信頼につながっています。御殿場・福岡を結ぶ回線は、双方とも一般的な光回線で、特別な閉域網は介在していません。それでも当社のヒアリングに対して、同社からは 「回線状態もとても良好で、高品質での常時接続ができている」 という評価が寄せられています。日常使いされている専用端末のカメラケーブルに摩耗が見え始めているといった、現場でしか気づけない経年変化を当社に共有してくださる関係性も、5年間つながり続けてきた時間のなかで築かれたものです。
今後の展望
5年運用の信頼を土台に、ブラウザリンクや拡張機能で「お隣」をさらに広げる
吉牟田 二朗 専務取締役は、今後の展望として 「ブラウザリンクやLoopGateの便利な拡張機能を使い、更に発展していきたい」 という意向を示されています。
LoopGate のブラウザリンク機能は、専用端末のない場所からでもWebブラウザを介して常時接続のセッションに参加できる仕組みです。御殿場と福岡の2拠点を結ぶ既存のお隣オフィス運用を土台に、外出先のスマートフォンやPCから会話に加わったり、物件視察先から本社へ即時に呼びかけたりすることが、専用端末を増設せずに行えるようになります。物件視察や現地確認、テナント様との打ち合わせで社外に出る場面が多い不動産業にとって、ブラウザリンクは現運用の自然な延長線上にある選択肢です。
5年間つながり続けた機器は、確実に役目を果たしながらも、ハードウェアとしては世代交代の検討時期に差し掛かっています。当社では、同社の運用実績を踏まえて、現運用を止めずにリプレイスやアップグレードを進める提案を、中長期の視野でご相談させていただきます。
直近では、同社から 「北九州・御殿場で使っているが、御殿場にお客様が来た際に紹介してほしい」 という打診もいただいています。御殿場周辺で事業を展開する企業に、同社の運用を実例として紹介できる機会が広がりそうです。
御殿場と福岡を毎朝のラジオ体操でつなぎ続けてきた同社の運用は、ITが日常になじむと、組織は距離を感じにくくなるという、ひとつの実例です。離れた2拠点を抱える事業者にとって、日々の働き方そのものを変える小さな一手として、お隣オフィスをご検討いただける機会が増えていくことを期待しています。




