
導入企業: 株式会社介福本舗
業種: 福祉用具レンタル・介護用品販売・住宅改修
(地域密着型・体験型ショールーム併設)
所在地: 本社/ショールーム:福岡市西区小戸
博多営業所:福岡市博多区東那珂
城南営業所:福岡市城南区七隈
筑後営業所:福岡県筑後市和泉
創業: 2011年12月12日
導入内容: 本社・博多・城南・筑後の4営業所と予備設備の計5端末を常時接続。
70型壁掛けモニターと組み合わせ、執務室の喧騒下でも近接音のみを
拾う1.5m集音設計で運用
Webサイト: https://www.kaifukuhonpo.com/

介福本舗 | 介護を明るくを14年掲げた福祉用具専門相談員100%の集団
株式会社介福本舗は、2011年12月12日に創業された福祉用具レンタル・介護用品販売事業者です。代表取締役は眞田 友寿 氏。創業日には「1.2.1.2.と歩みを進めて行こう」という想いが込められており、社用車のナンバープレートはすべて「1212」で統一。本社は福岡市西区小戸の小戸メディカルケアモール内にあり、2021年9月に体験型ショールームを併設しました。約600点の福祉用具を実際に見て、触れて、体感できるショールームを軸に、福岡市博多区東那珂の博多営業所、福岡市城南区七隈の城南営業所、福岡県筑後市和泉の筑後営業所を展開する4拠点体制で、福岡県南部を含む広い商圏をカバーされています。
事業内容は福祉用具レンタル・介護用品販売・住宅改修・中古福祉用具販売・特定管理医療機器販売・インターネット通販と多角的です。さらに、車いすと車いす専用クッションの自社オリジナルブランド「TORICO」を展開。
同社の最も特徴的な指標は、スタッフの福祉用具専門相談員 資格取得率100%(2024年3月末時点)です。介護・福祉関連の保有資格は延べ90に及び、本社営業課には理学療法士も在籍しています。介護保険制度上、福祉用具貸与事業者には2名以上の福祉用具専門相談員配置が義務付けられていますが、同社は「担当者によって提案のバラつきがないように」全員資格保有を方針として掲げてこられました。

介福本舗が抱えていた課題
電話・移動・口頭中継では繋ぎきれなかった、4拠点の専門相談員ネットワーク
同社は2011年の創業以来、約14年をかけて福岡市西部・南部に4拠点を拡げてこられました。各拠点には福祉用具専門相談員と営業支援課が配置され、本社にはEC課と理学療法士も常駐しています。30数名規模の組織でありながら、保有資格と実務領域の重なりが拠点ごとに微妙に異なるため、「この症例なら誰に相談すべきか」「在庫はどの拠点にあるか」を即座に把握しなければ、目の前の利用者・ケアマネージャーへの提案スピードが落ちてしまう構造を抱えていました。
たとえば、博多営業所の相談員が訪問先で「特殊寝台の側柵を、認知症の方が外そうとする力でも動かないものに替えたい」というご相談を受けたとします。最新の取扱機種を在庫として置いているのが本社ショールームのみだった場合、現場の判断は次のいずれかになります。電話で本社に在庫と仕様を口頭確認し、利用者宅でそれを伝言する。あるいは、いったん訪問を切り上げて本社まで車で40分前後の移動を挟む。もしくは、ご家族にショールームまでご来店いただく約束を取り付ける。いずれも、対面で「現物」を見ながら判断したい福祉用具の特性とは噛み合わない選択です。
専門相談員の多くが日中は外回りに出ており、事務所内に居合わせる人数は時間帯によって大きく変動します。電話を入れても、専門領域の合う相談員が席にいるとは限らず、折り返し待ちになる。折り返しの間に利用者の予定が動き、結局その日の意思決定はもう一日先送りになる──こうした「待ち時間に消えていく提案機会」が、4拠点運営を続けるなかで少しずつ蓄積していました。
加えて、同社の執務室は一般的なオフィスとは音響条件がまったく異なります。介護保険サービスの利用申請に関する電話、配送車両への配車指示、来店された利用者ご家族との応対、ショールーム内での福祉用具動作確認の作動音、後方からは出荷準備のための梱包音──こうした業務の音が一日中切れずに重なります。汎用WEB会議サービスでマイクを開けば、相手側には自分の周辺の業務音がそのまま流れ込み、「いまの説明をもう一度お願いします」が拠点間で繰り返される。これでは、専門相談員同士のスピード相談には実用に耐えません。
「現場の音が混ざりやすいオフィス環境で、なお拠点間の対話を成立させたい」。この一見矛盾する要件が、同社にとって従来型の通信ツールでは越えられない壁になっていました。
お隣オフィスが介福本舗の課題をどのように解決したか
壁掛け70型と「1.5m集音」YVC-331が、執務室の喧騒を遮って『隣の事業所』を呼び出す
同社のお隣オフィス導入は、地域の介護支援事業者であるフジミレニアム有限会社の藤井社長からのご紹介に始まります。藤井社長は介福本舗様と長年の取引関係にあり、当社のリモートコミュニケーションシステム「LoopGate」シリーズを別案件でご活用いただくなかで、「拠点をまたぐ即時相談を必要としている介福本舗様にこそ合う」と判断され、同社代表の眞田氏に直接お声がけくださいました。
選定の決め手①|壁掛け70型モニターによる「拠点全体を画面ごしに見渡す」設計
機器構成の中心に据えられたのが、各拠点に設置された壁掛け70型大型モニターです。モニター本体は、ご希望のサイズで他拠点の様子を一望できるよう同社にて手配され、その壁面取付金具と、お隣オフィス専用端末、ヤマハ製集音マイクYVC-331を当社が納品する構成となりました。当社が日常的にお取扱いするモニターには、ご参考までに75型クラスのLCD-M4K751XDB(4K対応・大型壁掛け対応)などのラインナップもあり、執務室全体を映し出す画面サイズの選定は事例ごとにご相談しながら決めていく形を採っています。
70型クラスの画面サイズを採用する意味は、専門相談員集団の業務特性と密接に結びついています。汎用WEB会議サービスでよく使われる15〜27インチ程度のPCモニターでは、画面に映る人物は事実上「画面の中の小さな顔」になり、執務室の動線とは分離した「会議の参加者」として認識されます。一方、70型モニターを執務室の壁面に常設し、隣拠点の様子を等身大に近いサイズで映し続ければ、画面の向こうの相談員は「画面の中の人」ではなく「隣のデスクの仲間」として日常の視界に入ります。専門相談員同士の知識共有が、会議の時間を増やすことではなく、「すれ違いざまに声をかける」感覚で成立するために、まず画面サイズの確保が前提条件でした。
選定の決め手②|YVC-331+サウンドキャップによる「半径約1.5m集音」設計

YVC-331はマイク・スピーカー一体型のスピーカーフォン製品で、もともと中規模会議室向けに設計されています。標準構成では半径4m前後まで音声を拾う集音設計ですが、サウンドキャップ機能により、集音範囲をマイク本体周辺の半径約1.5mに限定できる仕様に切り替わります。半径1.5m──ちょうど、執務室内で一人の相談員が机に向かって作業している、その手元の音声のみを拾うサイズ感です。
この設計が、介福本舗様の執務室環境に対して持つ意味は決定的でした。
まず、近接の話者音声以外──電話応対の声、配送指示の声、後方の梱包音、ショールームの福祉用具動作確認音──は集音範囲外に置かれます。汎用WEB会議サービスのように「執務室全体の音」を相手側に流してしまう構造ではなく、「マイクの前に座って話す人の声だけ」を別拠点に届けられる。これにより、他拠点の専門相談員は、相手の声を正確に聞き取れ、自分の周辺の業務音が相手に漏れる心配もなくなります。
さらに重要なのが、ハウリングと反響の抑制です。70型大型モニターと一体運用する場合、モニターのスピーカーから出る相手側音声と、こちらのマイクが拾う音とのループが起きやすくなりますが、YVC-331は高品質なエコーキャンセル機能を搭載し、サウンドキャップによって周辺ノイズの混入を物理的にも抑制します。執務室という反響しやすい空間で、なお対面と同等の音声品質を成立させるための「機器構成上の必然」が、ここにありました。
お隣オフィスが介福本舗にもたらした変化
「隣の相談員に声をかける」動線が4拠点で完成し、紹介の輪が福岡から広島へ広がった
導入後、本社・博多・城南・筑後の4拠点は、業務時間中ずっと壁掛けモニター越しにつながり続ける運用が定着しました。
最も顕著な変化は、専門相談員同士の「相互参照のスピード」です。たとえば、博多営業所の相談員が来店された利用者ご家族からの相談中に、本社ショールームに在庫している特定機種の特徴を確認したい場面が出てきたとします。従来であれば電話を入れ、担当不在なら折り返し待ち、というプロセスでしたが、現在は壁掛けモニターに向かって本社の方を呼べば、画面越しに「いま在庫見てきますね」と即座に応答が返ります。在庫品の現物確認も、相手側のモニターのカメラを動かしてもらえばその場で映ります。物理的に40分の移動が必要だった連携が、声をかけてから10秒以内で立ち上がる。これが、4拠点を抱える専門相談員集団にとっての、業務スピードの根本的な変化です。
YVC-331サウンドキャップの近接集音設計が活きるのは、まさにこの「即時相談」の場面です。相手側の執務室では同時に別の電話応対が走っている可能性が高いですが、声をかけた相談員の手元音声だけが博多側に届くため、相手側の業務を遮ることなく確認のやりとりが成立します。「席を立たせない」「会議室を取らない」「予定を合わせない」──この3つの制約解除が、専門相談員集団の同時並列処理を支える基盤になりました。
そして、同社の取り組みは社内の業務改善にとどまらず、業界内での信頼の連鎖を生んでいます。フジミレニアム有限会社の藤井社長から介福本舗様へとつながった常時接続の活用事例は、介福本舗様ご自身が深川医療器株式会社(広島県)への紹介を当社にお声がけくださる契機となりました。深川医療器様は、2026年2月に当社の常時接続を新たに導入され、医療機器販売の現場拠点で同様の運用が始まっています。深川医療器様の商談時にも、
朝礼時に9mほど離れた人の声もはっきり聞き取りたい
という業界共通の課題が共有され、現場検証が行われました。福岡の介護福祉領域から広島の医療機器販売業界へ──同社が藤井社長から受け取った信頼は、同社の判断を経由して、別の地域・別の業界へと拡張されています。常時接続が、単なる社内コミュニケーションのインフラを超え、専門事業者ネットワークの信頼資産を媒介する役割を果たし始めています。
介福本舗様のお客様の声として同社サイトに掲載されている地域包括支援センターや医療ソーシャルワーカーの言葉のなかに、こんな一節があります。
『介福本舗の職員さんとお話するとホッとする』とよくうかがいます
その「ホッとする」を生み出してきた専門相談員集団の応答スピードと知識共有が、4拠点に分散したままでも維持される基盤として、お隣オフィスが置かれている。これが本質的な変化です。
70型壁掛けモニター・サウンドキャップ収音マイクスピーカーのご紹介
アイ・オー・データ 75型ワイド液晶ディスプレイ
LCD-M4K751XDB
- 製品スペック: 4K解像度対応・広視野角ADSパネル 75型ワイド液晶
- ポイント:
75型という圧倒的な大画面により、遠隔地のスタッフを等身大に近いスケールで映し出します。広視野角パネルを採用しているため、執務室の斜めから画面を見ても色鮮やかで、歩きながらの“ながら視認”にも最適。大画面がもたらす「同じ空間にいるような臨場感」が、常時接続の価値を最大化します。

~70V型対応 壁掛金具(前後チルト) MH-653B
- 製品スペック: 左右首振り可能なアングルタイプ壁掛け金具
- 導入のポイント:
モニターの角度を自在に調整できるため、執務室のどの位置にいるスタッフからも画面を鮮明に捉えることが可能です。スタンドを排除し「壁掛け」にすることで、スタッフの動線を一切妨げない強固で安全な設置環境を実現。

YAMAHA YVC-331
- 製品スペック: 常時接続環境や4~10名程度の規模の遠隔会議に最適
- 導入のポイント:
「サウンドキャップ機能」を目的や状況に合わせて使い分けが可能に。 - 個別相談(サウンドキャップ ON):
集音範囲を半径1m〜1.5mに制限。周囲の電話音や喧騒を物理的に遮断し、マイク周辺の「相談の声」だけをクリアに抽出。 - 環境共有(サウンドキャップ OFF):
全社集会などでは集音範囲を5〜6mに拡大し、オフィス全体の空気感と空間の臨場感を共有。

今後の展望
ショールーム遠隔案内・新拠点立ち上げ・紹介の輪──常時接続を介護福祉DXの基盤に育てる
同社が次のフェーズで見据えておられる活用領域は、社内コミュニケーションの安定運用を土台に、対外的な接点までを常時接続で支える方向に広がりつつあります。当社の営業担当との継続的な情報交換のなかで挙がっている構想を、いくつかご紹介します。
ショールーム遠隔案内の本格運用
本社ショールームには約600点の福祉用具・介護用品が展示されており、福祉用具専門相談員が常駐して直接ご案内する体制が同社の強みです。一方で、来店のご相談は本社近辺のお客様に偏りやすく、博多・城南・筑後の3営業所エリアからご来店いただくには、移動の負担をご家族にお願いすることになります。今後、各営業所の相談スペースに設置された70型壁掛けモニターを通じて、ショールームの相談員がリアルタイムで福祉用具を画面越しに案内する運用が考えられます。電動車いすの操作感、特殊寝台の昇降動作、リフトの吊り上げ角度──こうした「現物の動き」をモニター越しに見せられる体制は、来店困難な地域のお客様への新しい接点として機能します。
紹介の輪を業界全体の信頼資産に
フジミレニアム藤井社長から介福本舗様へ、介福本舗様から深川医療器様へと広がった常時接続の活用は、同業者間のネットワークが本来持っている「信頼の伝播力」を、改めて可視化する出来事でした。介護福祉領域は、地域包括支援センター・居宅介護支援事業所・福祉用具事業者・医療機関・住宅改修業者など、多様な専門職が地域単位で連携する産業構造を持っています。その関係性のなかで、専門相談員集団としての日々の判断品質を底上げする常時接続の運用は、業界全体へと自然に広がっていく可能性を秘めています。
「介護を明るく」を支える運用基盤
同社の代表メッセージには、
介護保険の枠だけに囚われず、どのようにしたら目の前のお客様のお役に立てるのかを軸に置きながら、これからも新しいチャレンジを続けていきます
という一文があります。介護保険制度が福祉用具貸与事業者に求める要件を満たすこと自体は、同社にとっては前提条件であり、出発点です。その先で、「目の前のお客様にどう役に立てるか」を4拠点の専門相談員集団がリアルタイムで考え続けるための運用基盤として、お隣オフィスが日常に溶け込んでいる──これが、同社の常時接続活用が他業種にもたらしうる示唆だと、当社では受け止めています。








